「、手を」
「?」
言われて手を出すと、ジェイドによって指輪がはめられた。
それはよく見ると赤と青で細身の銀のリングを装飾した物だった。
サイズは驚くほどにぴったりだ。
「・・・・・・えっと、これは?」
「ディンに交渉して特別に造らせた物です。メンタルバングルとエフェクティーリングを一つにした物と思っていいでしょう」
「へぇー、すごいね、これ」
「メンタルバングルの効果を改良し、戦闘中にTPを回復するようにしてあります」
「おおー」
こんな物が大量生産されたらすぐさま大人気商品になるだろう。
デザイン的にもアクセサリーとしても申し分無い。
ただ、その性能の良さからして、材料が高価な物となり、コストがかかってしまうだろう。
「・・・・・・いいなぁ、これ」
「差し上げますよ。元々貴女のために造らせたんですから」
「えっ、そうなの?」
だからサイズもぴったりだったのか。
それにしても、一体いつ指のサイズなどはかったのだろう?
「私のが怪我などしてしまっては困りますからねぇ」
「『私の』ってところがちょっと気になるけど、ありがとうジェイド」
「いえいえ」
装飾品は一つしか身に付けられない。
今度からこの指輪を使うので、今まで使っていたアミュレットを外さなければならない。
「じゃあ、ジェイドにアミュレットあげる。これで交換しましょ」
言いながらアミュレットを外す。
緑の石がついたアミュレットが揺れ、金属音を奏でた。
「ありがとうございます」
ジェイドがアミュレットを受け取り、微笑む。
珍しく裏のなさそうな笑みに、なんだかちょっと照れくさかった。
顔を見ることが出来なくなって、自らの手元―――否、もらった指輪を見た。
そして違和感に気がついた。
「んんん・・・・・・?!」
「おや、どうしました?」
「やだなぁ、ジェイドったら。指輪はめる指、間違ってるよー。だってこの指に―――」
「間違ってなんかいませんよ? その指で正しいんです」
『指輪をはめるのは将来を誓い合ったラヴラヴな男女だよ。たまに同性同士の方もいらっしゃるけど』と続くはずだった私の話をジェイドが話をかぶせてしまった。
しかも間違ってなどいないとぬかしやがっている。
「え、なにこれ、抜けないっ?!」
急いで指輪を外そうとするが抜ける気配はない。
どんなに力を入れてもビクともしなかった。
「なんで外れないのよ・・・・・・?」
「私が外さないかぎり外れませんよ(にぃっこり)」
「ええっ?!」
はめられた。
指輪なだけに、はめられたっ!?
「結婚式はローレライ教団式とマルクト帝国式、どちらにしますか? ああ、はキムラスカ王国式が気に入っていましたねぇ」
「話跳びすぎっ。・・・・・・そりゃぁ、キムラスカ王国式は素敵だけど」
「分かりました、キムラスカ王国式ですね。ルークとナタリアに頼んでおきましょう」
「・・・・・・なんでこんなことに・・・・・・っ!」
後日、君主であるピオニー九世現皇帝陛下に泣きつき、皇帝命令によって指輪は一度外された。
・・・・・・そのはずだった。
その翌日、目が覚めてみると指輪は当然かのように元の指へ戻っていた。
「、ドレスは何色がよろしいんですの?」
「もういっそのこと黒に・・・・・・!」
「いえ、青にしてください」
「わかりました。二人の為に最高の式にして差し上げますわ!」
「(ナタリアめ・・・・・・っ!!!!)」
君と運命を共に
できることなら私が代わってやりたいシリーズ(笑)
指輪とか『〜式』とかかなり捏造。
楽しかったです。
ちなみにメンタルバングルは戦闘終了時にTPが10%回復、エフェクティーリングは敵からのすべての攻撃15%軽減という効果があります。確か。
(2006/02/20)