「い、いやっ! いやだぁっ・・・・・・!」
 
、落ち着きなさい!」
 
「う・・・・・・ぅっ・・・・・・! ひっく・・・・・・ごめんなさいごめんなさいぃっ・・・・・・!」
 
 
 
ごめんなさいと何度もが繰り返し言う。
 
ただもう小さな子供のように泣きじゃくっている。
 
今にも折れてしまいそうな華奢な姿がとても痛々しい。
 
ジェイドはそんなあまりにも痛々しい様子のを安心させたくて、もう何も言わずにただ強く彼女を抱き締めた。
 
(貴女にかけてあげられるような言葉を、私持ってはいない)
 
しばらくは嗚咽までもを堪えようとしていた。
 
またしばらくすると、どうやらは落ち着いたらしく、今まで見ていた情景が夢、つまり悪夢であって現実では無いことに気が付いた。
 
は人を殺したという罪悪感から、こうして時たま夢を見る。
 
自らが殺した大勢の人間が、いくつもの憎悪の言葉を吐きながら夢に出てくるのだ。
 
これが悪夢以外の何であろうか?
 
ジェイドは今までそんな夢を見たことがなかったが、決して進んで見たいと思うような内容ではない。
 
ましてはに耐えきれるわけが無いだろう。
 
人を殺すのに彼女は優しすぎるのだ。
 
人が死ぬたびに彼女は傷付いていく。
 
それでもは手を血で染める。
 
いつだったか、ジェイドはに問うた。
 
どうしてそうまでして生きるんだと。
 
どうして普通の民間人として生きないのだと。
 
 
 
「落ち着きましたか?」
 
「うん・・・・・・。ごめん、起こしちゃったよね」
 
 
 
しゅんとした様子で毛布に顔を埋めてしまい、表情が窺えなくなった。
 
少し震えている。
 
まだ恐怖が残っているのだろう。
 
また、は独りで抱え込んでしまうのだ。
 
こうして恐怖心をさらけ出すのは今日みたいな夜だけで、翌日にはいつも通りに振る舞おうとする。
 
それはあまりに健気でいとおしくくて、そして残虐だ。
 
 
 
「無理をしないで下さい」
 
「無理じゃない」
 
「意地を張らないで下さい」
 
「意地じゃない」
 
「私を頼って下さい」
 
「・・・・・・っ・・・・・・!」
 
 
 
弾かれたように毛布から顔を上げて、一緒私を見る。
 
けれどもすぐさま、今度は両手で顔を覆ってしまう。
 
だから私はその手をそっと避けた。
 
 
 
「独りで抱え込んでしまわないで、私を頼って下さい」
 
「ジェイっ……ドっ……!」
 
「貴女の分を、少しでも私に預けてはくれませんか?」
 
 
 
答えの代わりにが私にしがみつき、しばらくじっとしていたが、そのまま安心したように眠ってしまった。
 
 
 
 
 
『愛する全てを護るために、だわ』
 
 
 
 
 
ならば私は、貴女を護りたい。
 
 
 
 
 

 
私の分を持たせる気はないけれど
貴女を苦しめたくはないから
 
 
 
素敵な始まり方で(笑)
何か期待した方、いらっしゃったりしちゃいますか?!
でも一応補足しますが、彼ら一緒に寝てます(きゃv/逝 っ て こ い)

 
(06/06/14)